2011年11月23日水曜日

会計学専攻でないのにアメリカの大学院で会計学プログラムへ出願するには


【左: トルティーヤ・スープ作ってみた】

一昨日はアメリカの感謝際(Thanksgiving)でした。友人ご家族のおうちへお邪魔させて頂いたおかげで、初めてのアメリカでThanksgivingを体験し、楽しかったです。しかしあまりにも楽しくて食事が美味しく、写真を全く撮りませんでした・・・


さて、私は文系学部を卒業しました。しかも商学部とは程遠い学部で専攻もありませんでした。
特に専門分野を勉強していないのでどうやっていきなり大学院レベルで会計学を勉強するのでしょうか?そもそもどうやって出願するのでしょう?


出願するための条件:

①必須科目を満たして いる
大学院に寄りますが大抵の場合
・大学1年生レベルの会計学(Financial and Managerial Accounting I)
・統計(1年生レベルで可)
・マクロ・ミクロ経済(1年生レベルで可)

ご覧の通り得に会計学を専門に勉強していなくても大丈夫です。 単位が足りなくても焦らないでください!対処方法は別途説明します。


②GMATのスコア提出
GMATはアメリカのビジネススクールに出願するために必要な一般試験です。
英語、数学とエッセイの項目があります。


③TOEFLのスコア提出
TOEFLはTOEICのように英語力を測る試験です。
リーディング、ライティング、リスニングとスピーキングの項目があります。

④推薦状2~3通
アメリカのビジネススクールは会社の同僚・上司からの推薦状を求める場合が多いです。厄介ですがビジネススクールを目指しているのならばできる限り上司・先輩・同僚と仲良くしましょう。
MBAプログラムですとあり得ませんが、会計学の場合ですとたまーに大学の教授より推薦状を求める場合あります。大学生のうちに教授と仲良くして卒業後も連絡とっておきましょう。

ビジネススクール志願者にとってこの推薦状の部分が一番厄介かと思います。得に非英語圏で働いていて、上司は英語書けない人だったらどうしますか?あと推薦状を書いてもらうには「退社したいです」フラグをかざすわけですからなかなか言い出しにくいですよね。別途対処方法を詳しく説明します。


⑤成績証明証と卒業証明証を提出
通った各大学の成績証明証と卒業証明証を提出。留学していれば留学先の成績証明証も。


⑥志望動機のエッセイ1~3個
大学院によって3つもエッセイを要求します。厄介です。ランクが高い大学院だからエッセイの数が増える分けでもありません。
成績、試験のスコア、履歴書には載せられない自己アピールをする場で、私のようにスコアと成績が微妙な人にとってこの志望動機エッセイは重要になります。


⑦英文履歴書
英文履歴書を書いたことない方も頑張って履歴書書きましょう。
できれば英語圏で社会人経験のある大学卒・大学院卒なネイティブの人に一目通してもらってから提出するのがベスト。


⑧面接
学校によってあったりなかったり。親切なことに電話面接のみも可能。現在アメリカに住んでいますが面接のためにわざわざ航空券、ホテルとレンタカーを予約するのは大変ですのでありがたいです。


 
【住んでいるアパートの中庭】

米国公認会計士(CPA)の利点

色んな人に「なぜ米国公認会計士を目指すの?」と聞かれます。
理由は大雑把に4つあります。


① 世界中で通用する資格
世界で通用する資格は欲しいもの。
アメリカに引っ越してから痛感するのはスペシャリストでないとなかなか良い仕事に巡りあえないこと。オーストラリアで留学していた時も「ジェネラリストは不必要!」な文化でした。日本で働いていた頃、周りを見る限り手に職があるといいなーと思いました。



② 合格率は40%に対し、日本の公認会計士試験合格率は7%未満
高い合格率ですね、CPA試験。
低い合格率ですね、日本公認会計士試験。


③ いつもで受験できるCPA試験に対し、日本の公認会計士試験は年に1回しか受験できない
②の理由に加えて比較的合格しやすい試験です。 試験方式は別途説明します。


④ アメリカやオーストラリアではもっとも需要のある職種のトップ10に入っている
どんなに不景気でも職には困らない。給料も安定しており、数年間働いていれば1000万円以上の年収は夢ではない。
そして女性にとって魅力的なのは育児しながら仕事もしやすい仕事だと言われています。フルタイムとしてもパートとしても色んな働き方があります。忙しい時期を予測しやすいので家庭を持っている人には持って来いな職業です。
日本でもバイリンガルなCPAはほとんどいません。トップの外資系監査法人は常にバイリンガルなCPAを求めています。バイリンガルの方には是非!CPAを検討してみてはいかが?



そして別途情報: 2011より日本でも受験できるようになりました
そうです。2010まで日本で授業受けていてもグアム、ハワイ、アメリカ本国へ飛んで受験しないといけませんでした。
試験は4つに分かれており、一日1つの試験を受けます。つまり日本で働きながら受験するには2回に分けてグアムへ飛び、会社の上司には適当な都合を伝えておく必要ありました。金・月をつなげて④連休を2回も無理やりとって・・・とかなりお金・時間・面倒な手続きが必要でした。これなら週末に東京の試験場で受けてもOK!
幸いなことに現在アメリカに住んでいるためグアムに飛ぶ必要はなくなりました。



【ブレックファースト・タコス】 
テキサス特有のタコス。ベーコン・卵・チーズなどアメリカの朝ごはんに食べるような材料をトルティーヤに包んで食べます。 

2011年11月22日火曜日

米国公認会計士とは

米国公認会計士(CPA=Certified Public Accountant)とはアメリカの公認会計士の資格です。

CPA試験を合格後、2年間CPAの元で働き、正式にCPAになれます。
アメリカの州ごとで試験の条件が若干ことなりますが、大抵の州では試験を受けるために4年制大学で150単位(アメリカ基準の単位です)取得する必要があります。ビジネス、経済、会計学の単位取得の指定もあります。
 
普通のアメリカ人学生は大学で120~130単位取得するのでCPAの資格を欲する者はある程度モチベーションがある学生だと言えます。


【テキサス州の運転免許筆記試験用テキスト】テキサス州で無料配布されています


CPAになれるまでの道のりは様々です。私が知っている道は大雑把に4つあり、下記にて紹介します:


① 日本で勉強する場合1:
現在日本の専門学校(TAC、資格の大原、アビタス)で米国公認会計士の試験に向けて勉強できます。2011年になってやっと日本でもCPAの試験を受けられるようになったのでグアムへ飛んで試験を受けずに済みます。(会社の上司にバレずに週末に受験できる)
日本語で授業を受けられるため、英語が苦手な人には向いている方法です。
大体これらの専門学校は1年間夜間で授業を受け、単位取得のためグアム大学のオンライン授業(英語です)も受けます。各学校の試験合格率は10%くらいだそうです。(アメリカの平均合格率は40%)大抵の学生は試験に合格し、転職するそうです。実際CPAとして働く人は稀だそうで、転職に有利になる目的で取得されることが多い。


② 日本で勉強する場合2:
4年生大学・大学院で会計学を学びながら専門学校へ通う。大学で必要単位を取得し、専門学校では試験に合格するための必要知識を身に付けるのがいいでしょう。



③ 英語圏の大学へ通う:
アメリカ・カナダの場合4年間
イギリス・オーストラリア・ニュージーランドの場合3年間

大学で必要単位を取得、そして試験を受ける。この方法が一番分かりやすく、確実に合格できる道でしょう。



④ アメリカの大学院で勉強する
アメリカの大学院は大抵2~3年掛けて勉強しますが、会計学になると1~1.5年間です。アメリカの大学院の年間授業料は300~600万も普通でぞっと思う金額です。その中、1年で修士の資格を取れるとはありがたい存在。
大学院のランキングは下記サイト(US News and Rankings)で確認できます。

http://grad-schools.usnews.rankingsandreviews.com/best-graduate-schools/top-business-schools/accounting-rankings

ランキングされている大学院のほとんどはMBAの一環として会計学を学んだり、学部生として会計学を専攻した学生のみ出願できる大学院です。
しかし学部生として会計学を専攻してなくても通える大学院があります。
1位のテキサス大学の卒業生は70%の合格率でCPA試験へ挑みます。アメリカ平均の40%より遥かに上です。


自分は④に当てはまる者です。
今後このブログでもっと深く内容を話していきたいと思います。
写真はCPAとは無関係の場合が多いですがアメリカでの生活を少し紹介できたら幸いです。

【運転免許テキストの中身】